以下の感想、私個人的に大きな影響を受けた名作であり、テレビドラマ史的にも本格的SF特撮ドラマとして画期的な位置を占める作品であるということを前提としている。感想がまとまったら、私のページの方に移して、ブログ記事は削除する予定。
DVD『ウルトラQ』感想記 10
19話「2020年の挑戦」
・本放送時の思い出
どういう見方をしていたのか、2020年の時間軸で生きる異星人が云々という設定、ストーリーの流れはほとんど把握してなかったのだが、ただ悪夢っぽいケムール人という存在だけは強烈に印象づけられていた。名前が「××星人」でなく、「人」というのも、他の宇宙人とは違う異様な存在という感じを強めた。その後は二十歳のときに、TBSで夏に早朝やっていた再放送でしっかり見ることが出来、謎の液体が迫るサスペンスやラストの処理など感心したことがある。
・現在の感想
2010年を前に「2020年の挑戦」の感想。イデ隊員が繰り返し登場したけど、今度はムラマツキャップが、こんなにドラマの最初っから主要人物として登場してたんだ。このドラマのようなラストの処理ってどう呼ぶのだろう。円谷プロでは「怪奇大作戦」の女の生首の話のラストとか、映画では『007死ぬのは奴らだ』のエンディングとか。いくら警察が関わっても、あんなにスムーズに東京タワーから電波が飛ばせるのか(手続き的にも技術的にも)という疑問はあるが、とにかく絵になる。あの頃といえば東京タワーである。そして、まあケムール人の不気味なこと。
宇田川刑事の人は本放送でおクラ入りした最終話で主演しているそうだが、NHKで、夕方の子供番組の時間、まだ少年ドラマシリーズの前の時代、1969年から 70年だな、毎週火曜にやってた連続少年少女探偵ドラマ「5人と一匹」で、どいとれさんという刑事を演じていた人だ。最後に、ケムール人と交信していた博士も無事、コーヒーカップの中の一人にいたのだろうか? しかし、ケムール人側からすれば、こういう秘密計画を敵にもらすとは、うかつな奴もいたということか。民話のくらげ骨無し、みたいに後でひどい目にあってたり。2020年の時間軸で生きる異星人というが、ケムール人というのは普通に地球の外にいるのじゃなくて、博士の内宇宙めいた異次元みたいなところにいるのでは、なんてことも考える。しかし、あらゆる再生若返りが出来るのに、肉体そのものの衰えはどうにもならないってのも、今までなるほどと思ってきたが、よく考えるとおかしな話のようにも思える。
20話「海底原人ラゴン」
・本放送時の思い出
よく覚えているのは淳ちゃんがラジオでラゴンを誘導する場面で、後は忘れていた。その後の赤ちゃんのエピソードも、最初は覚えていたはずだが、いつの間にか忘れてたなあ。「ウルトラQ」で等身大の怪物って、M1号とかセミ人間とかもいるけど、真正面から迫ってくるラゴンは、最後は心暖まるエピソードがあったにしろ、おっかなかった。その頃、祖母と寝ていた部屋が、ちょっと離れのようになっていて、夜の9時ともなって、そこに追いたてられ、半分家の外に出ているような流しで、一人歯を磨き、寝室への暗い階段を登ってゆく。薄暗い蛍光灯の下で歯を磨いてトイレに入るときとか、どうしてもラゴンのこととか考えるじゃないですか。なんとか耐えられる恐さ、「悪魔っ子」の恐さはもうワンランク上。これは再放送時か、本で読んだのか、深い方から浅い方へ転がる日本沈没のきざし、というのはミステリアスでちょっとわくわくさせた。
・現在の感想
ラジオでラゴンを誘導する場面だが、最後、ラジオの音に引かれて海に飛び込んだように思っていたが、そうじゃないんだね、単にそのとき地震があって、足を踏み外しただけだったとは。今回シリーズを続けて見てみるとナメゴンを思い出すこの場面、4,5年前に出た講談社のムックで淳ちゃんの紹介に、ときに無鉄砲ともいえる勇気の持ち主と冗談めかして指摘されてたけど、確かに淳ちゃん無茶しますなあ(笑)。この場面だけが記憶に強いが、前後いろいろとありますなあ。島が沈没する場面は「甘い蜜の恐怖」とか「SOS富士山」と較べると、もうちょっと迫力が出せたように思うのだが。
ラゴンはおっかないけど、赤ちゃんを取り返しにきただけあり、ちゃんとおっぱいがあった(つうか、爬虫類から進化したというが乳出るのか?) 5千メートルの海底に住む原人というが、それもなんかすごい話だ。学者先生の部屋から卵がなくなっていたのは、ラゴンが奪い返したのかと思ったらそうでなかった。本当に漁師が勝手に持って帰ったらしい。最後に逃げ出すときも、なぜか卵の入ったバットを抱えてるし、よっぽど貴重なものと思ったのか? 最初ラゴンが奪い返す脚本にしていて、後で赤ちゃんのエピソードを入れて前後の整合性が取れなくなったとか? それにしても一応心暖まるエピソードで終えてるのに、「ウルトラマン」では巨大化して単に暴れまわる役にされるなんて、ひどいなあ(苦笑)。